カエルの為に鐘は鳴る

機種

GB

ジャンル

RPG

感想

初代GB時代のRPGです。
むかしむかしあるところに~から始まり、絶世の美女である王女様を助け出す為に2人の王子が立ち上がる、ものすごく由緒正しい話です。これぞ王道!
…のハズなんですが。
実際にプレイしてみると、それだけではない事がわかります。
これ、正統派RPGではなく、お笑いRPGです。
微妙なバレを含みつつ、メイン登場人物達の性格を多少誇張して表すなら、こんな感じ。
主人公はマヌケ。ライバル王子は自己中。王女は腹黒。

画面に見えいている敵にぶつかると、戦闘になります。後は単なる殴り合い。
昔の漫画でありがちな、土埃の中での取っ組み合いのようなグラフィックに、微妙な笑いが浮かびます。
そして、別に戦ったからといって経験点が入ってレベルが上がるわけでもなく、ひたすら金を集めるだけ。レベルアップは宝箱等から入手するアイテムによって行われます。(つか、「レベル」の概念ないなコレ)
能力値が上がれば強くなる。
HP上限が上がれば強くなる。
強い武器、防具を手にすれば強くなる。
そのまんまです。
手に入れることのできるアイテムを全て取っていけば、負ける事はまずありません。逆に言うと、アイテムの取り残しがあると、勝てない。
くまなく探して、全てのアイテムを見つけましょう。大丈夫。そんなに難しくありません。量もありません。
ちなみに、戦闘で負けたりダンジョン攻略中に罠に引っ掛かって即死しても、大したペナルティはありません。お金も減ることなく、最後に行った町の病院で目を覚ますだけです。

この作品の1番のウリ。それは、主人公が(シナリオの都合上)カエルとヘビに変身できる事でしょう。
水に浸かるとカエルになり、温泉卵を食べるとヘビになります(笑)。戻る時にはしあわせの実を食べればOK。
カエルになると、人の倍近くの高さまでジャンプができるようになり、虫系の敵にぶつかると、そいつを一飲み。体力を回復させる事が出来ます。ただし、戦闘力は皆無なので、普通の敵とは戦えません。
ヘビになると、人が入り込めない細い隙間を進む事ができるようになり、更に自分よりも弱い敵に噛み付いて、ブロック化できるようになります。ただし、ジャンプは出来ません。
人、カエル、ヘビの3種の能力を使って、ちょっとパズル要素のあるダンジョンを進んで行きましょう。
難易度も結構低く、サクサク進めます。
つか、ある一時期(かなり短い)を除いて、何処ででもセーブできるのも、難易度の低さに貢献してます。

この作品、そこかしこにネタがちりばめられています。
(さすがにネタ元は結構古いですが。なんせ10年以上前の作品だし)
温泉の名前が、某有名温泉の名前2つをくっつけた結果、イヤ度大幅アップな名前になっていたり、アルバイト募集の歌い文句が、激しく胡散臭かったり、どう考えてもそれ、イト○さんだろ? って感じの埋蔵金発掘に夢中なコピーライターがいたり(笑)。
「これをすると危険だけれど、○○しますか?」の問いに「いいえ」答えると、主人公に「しかし、話が進まんぞ」とか言われたりで笑えます。
1番笑ったのは、エンディングでのやり取りですかね。
「そう来たか! よりによってそれか!」と。直前は意外にもホロリ系の話だったのに、ラストで落とされました。
私はゲームプレイ時、特定の名前をつけることが多いんですが、今回ほどその名前を付けて後悔した事はありませんでした(笑)。
(激しく褒め言葉)

さすがに現在、かなり入手困難だと思いますが、発見してみたら1度プレイしてみる事をお勧めします。
ベタな笑いが許せる方なら、やって損したと感じる事はないと思いますよ。

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