ホッカホカ大作戦

もちろんナルルには『クリスマス』なんてイベントは無いんですけどね。
もしこういうイベントが他国から紹介されて、取り入れられたらこんな感じだろう、って感じで書いてみる。
って言うかポーラ、こういうの好きそう。
せっかくですので全力で参加してもらいました。

 

あるイベントの日の真夜中のトーン家

ジャメル
(真夜中にふと目を覚ます。
 室内に感じる自分以外の気配)
「…誰かいるのか、こんな時間に」
(超警戒。普段から不機嫌そうなお顔が眼鏡ナシでさらに大変な事に)
ポーラ
「…!
 ええー! 何で起きちゃうんですか!
 気付かれないように鍵も静かに開けたのに…」
(ぷんすかしながら枕元までやってくる)
ジャメル
「…ぽ、ポーラ?」
(眼鏡かける。ポーラをはっきり認識)
「…お前なんだその赤い格好と大きな白い袋」
ポーラ
サンタです」(きっぱり)
ジャメル
「…オレが聞いたサンタの格好は、
 もっと防寒対策もしっかりしていた気がするが。
 って言うか、な、何だその足!
 普段だってそんなに出してないのに、何でこんな時だけ露出させてるんだ!」
(ワリと目のやり場に困っている)
ポーラ
「男性サンタは全身ガッツリ赤くてモッフモフですけど、
 女の子がサンタの格好をする時は、
 キモチ短めのワンピースかミニスカサンタがデフォなのよ。
 でもこれ、まだいい方みたいですよ。
 過激なお国ですと、むしろ隠れてる場所の方が少ないんじゃないかって
 デザインも少なくないんだとか。
 …そ、そっちの方がよかったですか?」(ドキドキ)
ジャメル
「そんな訳あるか!」
ポーラ
「なら問題なし!」
ジャメル
「問題だらけだ…。
 …で? サンタはわかったけど、どうしたんだよこんな時間に」
ポーラ
「ウフフ!
 よい子にはサンタさんがプレゼントを持ってくるのよ。
 って事でプレゼントです!
 ジャメルさんはよい子なので、ちゃんとプレゼントです。木炭じゃないんですよ?」
ジャメル
「それ、別の伝承が混じってるぞ」
ポーラ
(聞いてない)
「ホントはこっそり進入して、
 当然靴下とか吊るしてないでしょうから、棚から探し出して、
 プレゼントを詰めてベッド脇に掛けておこうと思ってたのよ」
ジャメル
「そこまでやられたらいくらなんでも途中で起きるだろ…。
 って言うか『よい子』って…」
(言いながらも一応受け取る。ひんやりとした手が触れる)
「…何だこの冷たい手!」
ポーラ
「や、やっぱりこの季節は寒いですからね。
 袋持ってると手も出しっぱなしですし、すごく冷えちゃいました」(両手に息はぁはぁ)
ジャメル
「…もしかして、その赤い顔も寒いからなのか。
 何でお前はそこまでイベントを忠実に再現しようとするんだ…」
ポーラ
「楽しそうな物には乗っかっておきたいじゃないですか」
(ちょっとだけ温まった手で両頬に触れる)
「…確かに寒かったですけど、これも楽しいのよ。
 ホントは煙突から進入しようと思ったんですけど、
 この家、煙突ないし、無理だったのよ…」(しょぼん)
ジャメル
(無くてよかった、と全力で安堵)
「この調子だとお前、多分足も冷えきってるだろ」
ポーラ
「…試しに触ってみますか?」
ジャメル
「しない!」(全力で否定)
「…いいから、とりあえずちょっと両手出せ」
ポーラ
「…?」(手を出す)
ジャメル
(出された両手を自分の両手で包み込む)
「こんなになるまで何やってんだ。
 楽しむのもいいけど、最低限自分の事にも気を使え」
ポーラ
(ニコニコホクホク)
「…ジャメルさんの手は、あったかいですねぇ。
 なんだか私もプレゼントをもらった気がするのよ。
 恋人に温めてもらう、ってのもなんかステキですよね!」
ジャメル
「誤解を招きそうな表現をするなよ…」
ポーラ
「? 事実をそのまんま言っただけなんですけど」
ジャメル
(温めながら)
「確かにそうなんだけどな…。
 …大体、こんな時間にそんな格好で婚約者とは言え男の家に進入、てのはどうなんだ。
 しかもその格好でこの家まで歩いてきたって事だろう。
 もう少し行動に気をつけろ」
ポーラ
「…何に気をつけるんですか?
 だって、サンタさんはこういう物なのよ?」(きょとん)
ジャメル
(脱力)
「心配する方が馬鹿馬鹿しくなってくる。
 …まあ、準備するからちょっと待ってろ。送っていくから」
ポーラ
「え、別にいいのよ。だって家までそんな距離ないですよ。
 それに、そんな事したらジャメルさんが冷えちゃうじゃないですか。
 『プレゼントでココロもカラダもホッカホカだいさくせーん☆』だったのに、
 ここで冷やしちゃったらダイナシ…」
ジャメル
「だからってこんなのをこんな時間に放り出せるか!
 いいから座って待ってろ」(言いつつベッドから起きだす)
ポーラ
「ホント、いいのに…。
 …じゃあ、うちに着いたら暖かいお飲み物でカラダ温めてってくださいね!
 あったまるまで帰しませんよ?」(ふにゃん)
ジャメル
「…だから、真夜中に男を家に連れ込むってのはいいのか…」

あるイベントの日の真夜中のトーン家・完

 

***

 

『トーン家』となっているところからわかると思いますが、結婚前の話です。
クリスマスネタなんで、多分年の瀬。
そうなると、この2人は婚約中。
ポーラには真夜中に婚約者の家にミニスカで忍び込むアレな娘になってもらいました。
婚約中ですから、まだリアルコウノトリ時代です。何を心配されてるのかさっぱりわかってません(笑)。
ホントジャメルさん色々と頑張れ。アフォの娘とおつきあいをするのは大変だよ!

『鍵の温度差』で「お互いの家の鍵は使った事ない」なんて書いちゃいましたが、エヘ、使っちゃった☆
まぁこっちは小ネタで正史ではない、って事で。

ただ単にアフォの娘の襲撃(笑)を書いただけではアレな気がしたので、ほんのりと甘さもプラス。冷たい手はあっためてもらうよね!
(また「ほんのり」どころじゃないとか言われるんだろうか…。個人的にはこの程度なら「ほんのり甘い」程度だと思ってるんですけど(笑)。←糖度計、絶賛ぶっ壊れ中)

 

***

 

オマケ

せっかくなのでポーラに、ミニスカサンタになってもらいました。

不必要にでかい白い袋

大昔に購入したサンタのガレキを、今回のネタのために(笑)作ってみました。
帽子がないのは、『フード付きの服』だから。この角度だとわかりにくいですが、背後に帽子はきちんとあります。
これに公式パーツの赤ブーツ(KOF Pinkyのアテナのパーツ)を組み合わせようと思ったら、スパッツがミニスカの下からガッツリ顔を出してしまったので、急遽別パーツにパテを盛り、着色しました。(仮組みしなかったので気付かなかった)
白い袋は…単に白布を縫い合わせて、中に綿をつめただけです。
やたらと大きいのは、『記号』として見た時にわかりやすくするため。バランスを考えたら、もう少し小さくてもいいはずなんですけどね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です