どうして

11/22は、いい夫婦の日なんだそうです。
うちで夫婦って言ったらこの2人なんで、ちょっと語ってもらいました。

 

記念日のスター家

ポーラ
「ジャメルさーん、
 今日は『いい夫婦』の日なんですよ。
 って事で、これから『いい夫婦』になりましょう!」
ジャメル
「どういう理屈だ。
 それに、『いい夫婦になる』ってどういう事だ。
 普段はいい夫婦じゃないって事か」
ポーラ
「…ん?
 つまりジャメルさんは普段、『私たちはいい夫婦だ』って思ってるって事ですか?
 ウフフ、それはそれでなんだか嬉しいのよ」
ジャメル
「う、うるさいな」(微妙なしつげんにうろたえ気味)
ポーラ
「まぁそんな嬉しい発言はともかく、
 確かに、具体的に『いい夫婦』って、どんなの? ナニすればいいの?」
ジャメル
「いい、の定義も人それぞれだからな」
ポーラ
「じゃあ、うちはうちなりにやってみますか」(ふにゃん)
ジャメル
(嫌な予感バリバリ)
 
 
ポーラ
「って事で。
 せっかくこういうタイミングなんで、聞いてみたいと思います。
 ジャメルさん、どうして私と夫婦になろうと思ったんですか?
ジャメル
(椅子からひっくり返る)
ポーラ
「だ、大丈夫ですか…?」
ジャメル
「い、いきなり何を言いだすんだ!」(座りなおす)
ポーラ
「いえ、せっかくこういう日ですから、それがらみの事を聞いておこうかと。
 なんか最近は、馴れ初めとか、決め手が如何こう、とか、そういう話を外でよく聞くのよ。
 だから、せっかくですからうちもその流れにノっておこうかと思って」
ジャメル
「それにしたって不意打ちだ」
ポーラ
「だって、『今から聞きますよー』って言ったら、
 ジャメルさん止めるじゃないですか。
 これはもう、先制攻撃しかないですよね!」(拳グッ)
ジャメル
「それはまあ…確かに。
 …仕方ないな」(ため息)
ポーラ
「ウフフ、なんだかんだ言っても、ジャメルさんはこういうネタにもノってくれますよね。
 そういうところもすごく嬉しいし、もちろんすごく好きなのよ」(ふにゃんと直球)
ジャメル
「…なんでお前はそう、発言に照れがないんだ…。
 だけど、馴れ初めに決め手。
 どちらかというと恋人時代の話題でもある気がするが」
ポーラ
「ちょっと調べたんですけど、
 残念ながら、『恋人の日』は6/12に過ぎ去ってしまっているのよ
ジャメル
(ものすごくメタな発言だ…)
ポーラ
「なので、まぁある意味一緒かな、って思ったんで、今日!
 実際、私、ジャメルさんがどうして私を? って理由、聞いた事ないですよ」
ジャメル
「言ってないからな」
ポーラ
「だから! せっかくですから、今日!」(わくわく)
ジャメル
「どうして、って言われてもな…。
 まず、馴れ初めはあれだろう」
ポーラ
市場前でドーン! ですよね」
ジャメル
「そうだな。
 で、決め手、か…。
 オレたちは普通に付き合っていたわけだし、その流れでこうなるのは
 言ってみれば、当たり前じゃないのか」
ポーラ
「お互いがお互いだけを見てたのならそうかもしれないですけど。
 ジャメルさん、そうじゃないじゃないですか。
 だから、どうして私だったのかなぁ、って」
ジャメル
(実際にやらかしていた事なので反論できない)
ポーラ
「えっと、できれば、
 『私の要求を叶えたかった』とかの私関連じゃなくて、
 ジャメルさん自身の理由? そういうのが聞いてみたいです。
 ジャメルさん的な、決め手、って感じで」(わくわくわくわく)
ジャメル
「選んだ理由、か…。
 一番近いのは、放っておけなかった、だろうな」
ポーラ
「…え?」
ジャメル
「そりゃあ、他にも相手はいたけれど、
 一番、放置したら何かをやらかしそうだったのがお前だったんだ」
(視線は逸らしながら)
ポーラ
「…ええー? つまり、保護者感覚ー?」
ジャメル
(『放っておけない』には別の意味もあったんだけどな…。
 放っておけない、と言うか、放っておきたくない、と言うか。
 まあ、説明するのも気恥ずかしいから、このままにしておくか)
 
 
ジャメル
「で?
 お前の方はどうなんだ」
ポーラ
「何がですか?」
ジャメル
「だ、だから…オレを選んだ理由だよ」
ポーラ
「そうですねぇ。色々あります。
 前にも言いましたけど、
 『何処がステキなのって、カレの全て』ってヤツですね」
ジャメル
(噴いた)
「あ、あれは冗談って事になっただろう」
ポーラ
「え、実は結構マジでしたけど」(さらり)
ジャメル
(これをさらっと言われる時点で、自分は絶対勝てないだろうな…)
ポーラ
「…でも、それ以外だと。もう1つ」
ジャメル
「眼鏡は聞いたぞ」
ポーラ
「うん、それもありましたけど、別のがあるのよ」
ジャメル
「…?」
ポーラ
「…あのね。
 そばにいて、ジャメルさんを見上げると、空が見えるのよ」
ジャメル
「空?
 まあ確かにこれだけ差があると、見えるだろうな。
 でも、お前の場合は、誰と一緒にいても見えるだろ」
ポーラ
「まぁ私ちっちゃいですけどね。
 でもね、なんか違うの。
 ジャメルさんの、ティルグの帽子の向こうの空が、一番キレイに見えたのよ」
ジャメル
「…オレ自身の事を言われているわけじゃないんだけど、
 妙に恥ずかしいなそれ…。
 でも、何で空が関係してくるんだ?」
ポーラ
「…それはちょっとだけナイショなのよ」
ジャメル
「…?」

記念日のスター家・完

 

***

 

『何処がステキなの~』のネタは、『Web小説カップルに30の質問』の回答です。ちなみに問10。
後、『私の要求』と『空』については今後の創作で出てくる予定なので、今ここでは明かせないorz
書くのいつになるかなぁ。それなりに先の話なんだよなぁ。
一応、要求の方は別の作品でチラッと出ているんでわかる可能性はあるんですけどね。

で。
結局のところ、この2人って『いい夫婦』なんですかねぇ。
(中の人、投げっぱなしだよ!)

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