千年家族

機種

GBA

ジャンル

家族観察シミュレーション

感想

新米の神様であるプレイヤーは、ある日エライ神様に呼び出されます。
そして、とある一家を見守るお仕事をいただきます。
間違った方向に進んでしまいそうな彼らを、立派に導いて欲しいそうです。
プレイヤーは、お供のキュピッドと共に、とある一家が間違った方向に進まないように、そして家系が途絶えないように導いていく事になります。

神様にできる事は、こんな感じです。

  1. 今現在家族が考えている事を応援するか落ち着かせるかの判断。
  2. どんな内容の事を考えやすくするかの後押し。

基本はこれです。
これは全て、キュピッドにその家族に対して矢を撃ってもらう事で実行できます。
応援したいのなら「おうえんの矢」を。落ち着かせたいのなら「おちつけの矢」を。
努力させたいのであれば「努力ブームの矢」だったり、と、何種類かある矢を使い分けて、彼らを導いていきます。
いくら神様と言えども、今から家族に何をさせる、なんていう具体的な指示は出せません。
あくまで、彼らが進みたいと思う道を整えてやるだけ。
例えばお父さんが今、仕事に全力投球! とか思っていたら「おうえんの矢」で後押ししてやる。
その結果、お父さんは仕事を頑張り、仕事に対する評価が上がります。評価が上がれば出世して、給料が上がります。
もちろん、応援した結果、思ったとおりの効果が出ない事もあります。仕事をしすぎてグッタリって事になったり。

結果がどっちになるのかを判断するのが各家族の能力値になります。
さっきの例で行くと、お父さんの体力が結構あるなら、ちょっとやそっと仕事を頑張った所で倒れる事は無いわけで。成功の確率が高くなるのです。
体力が無いなら、グッタリする確率が高くなるので、仕事の成果が悪かったり。
能力値は基本的に、普段の生活によって上下します。
子供の頃からの積み重ねで、優秀な大人になったりします。もちろん、平凡な大人になる事の方が多いですが。
で。プレイヤーができる事の1つが、能力値の底上げです。
能力値を上げてやると、いろいろな事の成功率が上がるので、順調にすごい人になっていきます。
ただしアイテムの数は限られているので、ガンガン使っていくと終盤には辛い事になります。

家族も、いろいろやっていると、ココロが疲れます。
そんな時はアクマが現れます。そしてココロの疲れた彼に囁き、とんでもない事をさせようとします。
プレイヤーは、彼がアクマに取り付かれないようにうまく導き、時にはアクマに囁かれた彼を落ち着かせて、一族のピンチを回避していくのです。

いくら1家庭限定の神様でも、一皮剥けば単なるゲームプレイヤーです。延々と家族を見守っていられません。
その間どうなっているかと言うと、電源を落とした状態でも、勝手に時間が進んでいきます。
もちろんその間はサポートなどできないので、家族の頑張りに期待するしかありません。
こんな状態なので、見守っていない間はアクマが来ても放っておくしかありません。
半日放置してからチェックすると、そこそこあった貯金がなくなり、それどころか借金をしていて、ものすごいボロ家に引っ越してる時があったりします (笑)。
お父さんやお母さんに秘密の恋人がいたりして、家族間の絆もサイアクです。
神様は慌てて家族に仕事を頑張らせ、一家の主婦や隠居を応援して家の雰囲気を向上させ、秘密の恋人に会いたいという気持ちを落ち着かせ…と、状況の回復に努めることになります。
神様って仕事も大変です。

こんな感じで家族を導き、最終的にはこの家系を千年続ける事が目的になります。

 

大人がつける職業はたくさんあります。もちろんプレイヤーに明確な選択権はありません。
本人がどんなに○○になりたい! と思っていても、実力不足でなれなかったり。この辺は現実と変わりませんね。
このままならなさが面白い。
直前までまじめな警察官(とは言ってもまだ巡査)だったのに、いきなり悪の心に目覚めて闇の勢力に入ったりとか、美人アナウンサーになる予定だったのに、何をトチ狂ったのか気が付けば勝負師になっていたり。
お気に入りの名前を付けていたりすると、大変悔しいですよ。
時には歴史に名を残す人材が出る事もあります。
最初のプレイでうちの家系からは、タレントの最高峰「カリスマ☆スター」と、医者の最高峰「ノーベル賞医学者」、大企業の「最高経営責任者」、映画監督の「世界的巨匠」と出ています。
政治家でも「大臣」までは結構行くんですがね…大統領にはなかなかなれないようです。知らない所で勝手に失脚するのは何とかならんものか…。
失脚しないにしても、見てないところで行動を起こされても、フォローはできないわけで。
いや、ホントね…。
ものすごい勢いで大臣まで出世した後、大統領選挙で落選してフリーターになり、また政治家を志してものすごい勢いで大臣まで上り詰め、また大統領選挙で落選してた時はどうしようかと思いました。そんなピンポイントで選挙期間に見守る事なんてできん。
つか、なんだったんだこのキャラ。1度の人生で大臣2回か。しかも2度とも0からの出発でか。ありえねぇ。
歴史にまでは残らないけど、各仕事の最高位には結構なれます。
美容師、ショップ店員、料理人、中小企業とかだと、結構簡単に最高位まで上り詰めます。
うちの家系にやたらと多い警察勤務ですが、最高位に上り詰める前に殉職してしまうのは何でですか。つか、いくらなんでも殉職多すぎ。
プレイヤーの見ていないところで起きる事が多いので、手を打つこともできません。せいぜい運を上げておくとかなんでしょうが、警察勤務は運が下がる事も多くてね…。

 

千年見守ってみましたが。
長いですね、千年って。
最初の頃は各キャラに思い入れがあったりしたんですが、後半はなんとなく「作業」になっていたような気がします。
祖父(隠居)、祖母(隠居)、父(世帯主)、母(隠居)、子供4人(全員適齢期。むしろ長女は行き遅れ気味)なんて時期には、上の4人に

   「この家の為に早いとこ死んでくれ…!

と、本気で祈りそうになって慌てて心の中で「いやいや、いやいやいや。人としてそれは願っちゃなんねぇ…」と否定してみたり。
(家族8人状態ではプロポーズイベントが起こらないので、世代交代が発生しないのです)
(つかアンタ、この作品中では神様役じゃん。人じゃないし)
延々と見守っているわけじゃなくて、個々のキャラの限られた時間だけ一緒にいるようなものなので、各キャラを人としてではなく、駒として見てしまっているような気がしました。
ものすごく冷静に。
あくまでも家系重視で。
怖ぇ、怖ぇよ神様。コレが普通になっちゃうなら神様になんてなりたくないよ。
(いやどっちにしろなれませんが)

いろいろな職業についたキャラを見てきましたが。
なんとなく、放っておいた方が大物になるような気がしました(笑)。
いやまぁ、見守り方がまずかっただけなんですがね。
それとも、過保護はいかんという警告だったのか? 奥が深い…。(いや違うと思う)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です